ここでは「福音の少年」シリーズと同じ世界観を持つ創作物を無償で公開しています。文中の単行本名はすべてぺんぎん書房版です。
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【紹介】
1899年、アメリカ合衆国。まだ正式な州として編入されていないアリゾナの小さな高原の町フラグスタッフ郊外の荒野で、その「旧約聖書級」の出来事は起きたのだった……。エジソンとテスラというふたりの天才により、人類はなんと「悪魔」と名乗る存在とコンタクトすることに成功し、おまけに彼らの代表者がこの世界を訪れるというのだ!当時の合衆国大統領マッキンレーは苦渋の選択を迫られるが…。
人類に「魔法」をもたらした驚くべき事件、『来訪』の発端を描く。
【作者コメント】
というわけで、「福音の少年」の元になったファンフィクション「錬金術師ゲンドウ」においても重要な設定である、悪魔の「来訪」を描いたものです。
うすうす気づいた方もいるでしょうが、第一作「福音の少年 〜錬金術師の息子〜」のためにプロローグとして書き下ろしたものですが、タッチが非常に堅いので、本編とはそぐわないと思い、ぜんぜん別のものと差し替えました。
言うなれば没原稿ですが、結構気に入っているのでここで公開します。
作者本人としては自分の文体に対してよく言われる「翻訳SF調」というのをさらに強調して、「初めての長編出版に気合いの入りすぎた50年代アメリカの新人SF作家」になったつもりで書きました(笑)。
1995年、魔法界を震撼させた「ソーサラー・ブリンクマン事件」。魔法によって人間を、それも初恋の女性そっくりの女を15人も召還したという男を裁くためにウィズ・ブリティッシュは部下とともにフロリダの彼の別荘に乗り込むが・・・。魔法界おけるもっとも重要な禁忌、それは「魔法で人間を召還してはならない」。かつてその禁を破り、反社会的魔法使い「ソーサラー」と認定された人物がいた。ユダヤ系アメリカ人のフレデリック・ブリンクマンである。「福音の少年〜錬金術師の息子〜」においてエリカの台詞に登場した「ブリンクマン事件」を題材にした短編小説。のちに「図書館のキス〜福音の少年〜」に登場する上級魔女グエン・ティ・マイ・ラン初登場。
【作者コメント】
査読魔法を使う上級魔女マイ・ラン初登場の短編です。この短編のオチというか、からくりは実は江戸時代のある版画から思いつきました。
1995年もおわり、96年の新年を祝う「フォート・ローエル」。しかしウィズ・ブリティッシュは物思いにふけっていた…。後味の悪い結末に終わった「ブリンクマン事件」のことを考えていたのだ。そして、彼は部下の魔女グエン・ティ・マイ・ランを自室に誘う。ブリティッシュに想いを寄せていたマイ・ランは胸をときめかせながら彼の部屋を訪れるが、待っていたのは意外な告白だった。のちに「図書館のキス〜福音の少年〜」に登場する「アレクサンドリア図書館プロジェクト」が名前のみ登場。
【作者コメント】
「ブリンクマン追跡」の続編です。「図書館のキス」に着手する前に、本編に取り入れる事ができなさそうな部分を切り出した形になります。ですから「図書館のキス」外伝というほうがいいかもしれません。読んだ方がより「図書館のキス」を楽しめるのではないか、と思います。
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「ネクロマンサー・ボトキン」がたった独りで築き上げた町、ボーダータウン。トルクメニスタン、国境なき砂漠の中にある国境の町、ボーダータウン。ぼくは長い旅をしてこの町を訪れた。その町にいる、ある老人に会うために。そいつは十数名もの殺人で十四年前に死刑になった男だった…。
【作者コメント】
この短編は、2004年現在出版されている二つの長編、「福音の少年〜錬金術師の息子〜」および「図書館のキス〜福音の少年〜」のどちらとも関係はありません。しかし、これは紛れもなく「福音の少年」の世界、GNB
Worldを舞台にした短編です(「ネクロマンサー」という言葉そのものは「福音の少年」第1作でエリカが言及しています)。福音の少年の巻がすすむにつれ重要になってくるかもしれない設定が顔を出しています。
時代としてはこの世界の1980年代前半です。象山氏と典子さんは結婚していますが、御厨恵はまだ生まれていません。
強いて言えば、いつかは上梓したいと考えている「人狼王子」の外伝となります。ただし、一人称小説ですが、この短編の「ぼく」は「人狼王子」の主人公ではありません。
しかし、本編よりさきに外伝を発表するワタシっていったい(笑)。
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